ウイスキーの造り方ってどんななんだろう?
原料は大麦だっけ?
何となく木の樽を使うのは知ってるけど、詳しい製造方法は知らないな~
そんなあなたもこの記事を読めば、ウイスキーの詳しい製造方法が分かります!
ウイスキーの製造方法を知ることで、次に飲むウイスキーがもっと楽しみになりますよ!

ウイスキーの作り方って確か…。蒸留して、木の樽で熟成して…。あとはなんだっけ?

製造方法が分かると、更にウイスキー選びが楽しくなるぞ。一緒に学んでいこう。
大まかな製造方法
ウイスキー作りには、いくつかの工程があり、その工程ごとにウイスキーの風味が決まっていきます。
モルトウイスキーとグレーンウイスキーでは使用する原料や製造方法に違いがありますが、基本的な製造過程はほぼ同じです。
ウイスキーの製造工程を簡単に見ていきましょう!
原料
モルトウイスキーの原料は大麦、グレーンウイスキーはコーンやライ麦、小麦などの大麦以外の穀物を使います。
製造方法概要
ウイスキーの製造方法は以下の通りです。
- 製麦(モルティング)
- 糖化(マッシング)
- 発酵(ファンメンテーション)
- 蒸留(ディスティレーション)
- 熟成(マチュレーション)
- ブレンド(ヴァッティング)
- ボトル詰め(ボトリング)

ざっくりと説明するとこうじゃ。次は詳しく見ていくぞ。
製造工程の詳細
① 製麦(モルティング) 🌾

ウイスキー作りは、ウイスキーを糖化させるために、まず大麦を発芽させる「製麦」(せいばく)から始まります。糖化に必要な酵素を生み出すためです。
大麦は水で浸して、発芽を促します。大麦を乾燥させる機械をキルンといい、発芽を促進しすぎると酵素が失われてしまうので、乾燥させる工程が必要になり、燃料を用いて大麦を乾燥させます。通常木炭を使用しますが、スコッチではピート(泥炭)を使用します。これにより、スモーキーな香りがウイスキーに付与されます。
モルトウイスキーは100%大麦を使うのに対し、グレーンウイスキーは複数の穀物(トウモロコシやライ麦など)を使います。

スコッチウイスキーのスモーキーさは、このモルティングでの乾燥に、ピートを使用しているからなんじゃ。銘柄により差はあるがな。
② 糖化(マッシング)
次に、精麦した大麦麦芽を粉砕して、仕込み水と混ぜて麦汁を作ります。この麦汁をウォートといいます。麦芽の酵素がデンプンを甘いウォートにします。
✅️ここで使用する水が、ウイスキーの出来を大きく左右します!一般的に蒸留所の近くの水源を使用するので、蒸留所の立地とても大事🤔
→そのまま飲んでも美味しい水を原料として使用します。
💡モルト(麦芽)には、穀物に含まれるデンプンを糖に分解する酵素を含んでいます。グレーンウイスキーの製造では、この酵素の働きを利用して、原料の穀物から糖分を抽出し、発酵させてアルコールを生成します。→このため、グレーンウイスキーにも原料にモルトが含まれています。
③ 発酵(ファンメンテーション) 🍺
ウォートを酵母と一緒に発酵させ、ウォッシュ(モロミ)に変えます。
酵母が糖分をアルコールとガスに変え、ここでウイスキー特有の香りが生まれます。
この工程は2〜3日で行われ、この段階では7〜10%程度(ビールと同じかちょい高い)のアルコール度数です。
④ 蒸留(ディスティレーション) 🥃
ウイスキーは、この工程でアルコール度数を高めて行きます!
水とアルコールの沸点の違いを利用し、モロミを蒸留(約80℃)していくことで、アルコールのみを抽出していき、アルコール度数を70%程度まで高めて行きます。
この時抽出されたウイスキーは無色透明でニューポッドと言われます。
また、モルトウイスキーとグレーンウイスキーでは、用いる蒸留器が異なり、モルトウイスキーでは単式蒸留器、グレーンウイスキーでは連続式蒸留器が用いられます。

⑤ 熟成(マチュレーション) 🪵
蒸留したニューポットを木の樽で熟成させていきます。ウイスキーは樽で熟成させることで、色や風味が変わり、深みが増します🥃
熟成に使用する樽の種類がウイスキーの味を大きく左右します! →樽について詳しくはこちら!ウイスキーの味の決め手!?樽の種類と特徴を解説!

⑥ ブレンド(ヴァッティング) 🥂
熟成が終わったウイスキーは、商品としてボトル詰めするためにブレンドします。
ブレンデットウイスキーは異なる原酒をブレンドして、より完成度の高いウイスキーを目指します。
シングルモルトウイスキーの場合は、品質を一定に保つために、熟成年数の違う原酒をブレンドします。これをヴァッティングと言います。

ブレンダーの腕の見せどころじゃな。
⑦ ボトル詰め(ボトリング) 🍾
ブレンド(ヴァッティング)後のウイスキーは、チルフィルタリング(ウイスキーを冷却したあとにろ過して不純物を取り除くこと)を行います。
最後にアルコール度数調整のため、加水してボトル詰めしてウイスキーは完成です!
モルトウイスキーとグレーンウイスキーの違い
モルトウイスキーとグレーンウイスキーは原料等において違いがありますが、それぞれに特徴的な味わいがあります。
モルトウイスキー
- 原料: 大麦
- 製造方法: 大麦だけを使った製法、比較的手間がかかる
グレーンウイスキー
- 原料: 複数の穀物(トウモロコシやライ麦など)
- 製造方法: 複数の穀物を混ぜて製造、製造が効率的
モルトウイスキー、グレーンウイスキーの詳しい違いについてはこちら→モルトウイスキー?グレーンウイスキー?その違いを解説!
実はグレーンウイスキー!?→「バーボンだけじゃない!?アメリカンウイスキー入門!おすすめ銘柄も解説!」
まとめ
ウイスキー作りには、原料から熟成、ボトル詰めまで、たくさんの工程があります。
モルトウイスキーとグレーンウイスキーでは、その製造方法にいくつかの違いがありますが、どちらもそれぞれ魅力的な風味を持っています。
次にウイスキーを選ぶときは、その製造過程や使用されている原料に注目してみてください!
それでは今日も「グー旨」な晩酌をどうぞ~!🥃

ものすごい時間と手間をかけて、ウイスキーが出来るんだね!

製造過程も理解出来ると、ウイスキー選びや実際飲んだときの感じ方の変わってくるぞ。これからも勉強していこう。
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